Kitchen Bioワークショップ

■バイオアート・ワークショップ@キッチンラボ《DNAを触って、食べよう》

●講師:福原志保・Georg Tremmel[BCL]

(アーティスト)、岩崎秀雄(早稲田大学先端生命医科学研究室の生命美学プラットフォームMetaphores主宰)ほか

バイオテクノロジーとアートの魅力を繋ぎ、「生命」の探究をアーティストや科学者がワークショップやレクチャーを通して、分かりやすく学ぶ体験型ワークショップです。子どもから大人まで参加できるプログラムで《DNA》のしくみや生命の不思議を視覚化して、それに触ってみる、食べてみること、を体験します。すごい!のに誰でも簡単な作業です。アーティストと楽しく科学について学びます。

●日程:3月3日(土)14:00~17:00 その後、交流会「馬鹿鍋パーティ」

●入場料:1000円

「馬鹿鍋パーティ」交流会 \500 17:00-20:00

●定員:20名(要予約@info@a-a-n.org

14:00-14:15 講師紹介&ワークショップの説明

14:15-15:00 DNA抽出実験 Part1
15:00-15:20 BioArt&DNAに関する簡単なレクチャー(お茶やお菓子を食べながら)
15:20-16:20 DNA抽出実験 Part2
16:20-17:00 馬DNAを鹿せんべいに塗り、テープで巻く
      &ワークショップのまとめ
17:00-20:00 馬鹿鍋交流会

近年のバイオテクノロジーは、著しい発展を遂げてきました。 21世紀は バイオテクノロジーの世紀であるとも言われています。 生物工学は、あ らゆる分野と密接に関連し、生命の謎を解く鍵となる発見や、新薬の開 発、再生医学、農作物の品種改良など私達の生活を豊にする発明が多く されてきました。しかしながら、クローン技術や遺伝子組み換え技術な どについては、倫理的な側面や自然環境への影響に関する多くの議論が 必要とされています。このような議論の場では、専門家によるものだけ ではなく、一般市民が参加し、市民の視点で語り合う場づくりが大切で あるように思います。

そのような背景をもとに、「生命とは何か?」という問いを持つ芸術家 達が議論に参加し、多義的な視点で社会的、文化的な問いを積極的に投 げかける活動が行われています。今後は、芸術家達のみではなく、主婦 や子供たちも参加し、「Kitchen Biology」は、自宅の台所等でバイオ実験を行う活動です。 バ イオテクノロジーの専門知識を持たない人々も出来る簡単な実験が、植 物や動物の細胞からのDNA採取や、 細胞培養や、 DNA鑑定実験などが 代表的です。スーパーマーケット、薬局、DIYショップ等で購入できる食 材や薬品や生活用品や器具などをカスタマイズし、実験用具として使う ことが多く、DIY Bio (DIY Biology)やbio hackingと称される場合もあり ます。

アメリカの物理学者、フリーマン・ダイソン氏は「Our Biotech Future」 というエッセイで、未来のバイオテクノロジーについて、こう記してい ます。

「主婦や子供の手によって自宅で行なわれるバイオテクノロジーは、か つて大企業が好んだモノカルチャー作物よりも、新しい生物として多様 性に大きな飛躍を与えるだろう。その新しい生態系は増殖され、森林を 破壊するモノカルチャー農業に置き換えられるだろう。ゲノム設計は個 人レベルで行われるようになり、それは絵画や彫刻のように、創造的か つ新しい芸術的表現になるのだ。」
福原志保
英国のCentral Saint MartinsでFine Artを学び,王立芸術大学院大学(RCA)のDesign Interactionsの修士課程を卒業後,パリのPalais de Tokyo,岐阜県の情報科学芸術大学院大学(IAMAS)に アーティスト・イン・レジデンスとして滞在。近年はBCLとして国内外での展示活動に加え,DIY Bioのワークショップ,東京藝術大学でのバイオメディアアートの公開講座など,バイオテクノロジーを人々に開かれたテクノロジーへと変えるための活動を行っている。
Georg Tremmel
ウィーン応用美術大学でメディアアートの修士課程,RCAでDesign Interactionsの修士課程を卒業後,福原志保と共に有限会社Biopresenceを立ち上げる。オーストリア政府のアーティストインレジデンスとして神奈川県藤野町に滞在し,BCLを福原志保と共に立ち上げアート,デザイン,サイエンスの領域を超えた活動をしている。東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターGCOE研究員

 

岩崎秀雄
早稲田大学・metaPhorest(生命美学プラットフォーム)主宰)
光合成をするバクテリアを用いて「生命が自発的にリズムやカタチを作りあげるメカニズム」の研究をしながら,抽象的な切り絵を用いた立体表現や,生物・細胞などを用いたバイオメディア・アートを手掛けている。サイエンスを学ぶ学生・研究員と,生命・生物学に興味を持つアーティストが混在する研究室(生命美学プラットフォームMetaphorest)を運営。

metaPhorest
metaPhorestは,2007年に早稲田大学先端生命医科学研究施設の基礎生命科学の研究室内に設置された,生命科学や生命論の展開を参照しつつ,「生命」を巡る美学・芸術(バイオアート,バイオメディア・アート,バイオロジカルアート,生命美学)の実験・研究・制作を行うためのプラットフォームです。

生命に関わる表現に興味を持つアーティストやデザイナーが比較的長期に亘って滞在し,生命科学研究の現場で,実験設備やセミナーなどを科学者たちと共有しながら活動するための機会を提供しています。

 

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アート・シンクロ展 ~アートが世界をつなぐもの~